::Blessing to you 1
このお話は、このジャンルの二次小説界で、知らない方なんているのだろうか?と思われる水玉様の素敵なお話を元に書かせて頂きました。

元々、何となく話のイメージが湧いていたエピソードに水玉様のこのお話があまりにもリンクしてしまいまして・・・
恐縮ながらも水玉様にお願いして、コミック10巻スキマを松本姉目線で、水玉様のお話を取り入れて話を書かせて下さい!!とお願いして書かせて頂きました。

出来上がった作品は、水玉様に捧げたのですが、今回自分のブログを立ち上げるにあたり、自分のブログ内で、訪れて下さる方にも読んで頂きたいと思い、更なる勝手なお願いをして、こちらに掲載させていただくことになりました。

度重なる私のお願いを快諾して下さった水玉様、この場をお借りして改めて御礼申し上げます。

なお、読んで頂くにあたっては、水玉様のお話を先に読んで頂くのが良いかと思われます。


こちらです→☆日々草子 【無題(今のところ)】


私の話は続きよりお進みください。

11月も後半に差しかかるというのに、暖かく穏やかな日差し。
空は青く、遠くまで澄んでいる。
やっと気持ちを通わせることができた二人を祝福するように・・・


2週間前に届いた驚きの知らせ。

結婚式の招待状を送るタイミングの話だけではない、もうどうしようもない運命だと思っていた事情を覆す内容。

――あの入江直樹と、相原琴子が結婚する――



それぞれにドレスと振袖を隙なく着こなす姉妹と、そんな2人と並んでも遜色ないタキシード姿の青年が連れだって歩いている。
振袖の彼女と、青年がテンポの良い掛け合いを続ける中、ドレス姿の彼女は無口で、少し不機嫌そうにも見える。

「お姉ちゃんったら、いつまでもそんな顔していたら、眉間の皺とれなくなるわよ~」
綾子に言われ、裕子はムッとしながら言葉を返す。

「失礼ね!まだそんな歳じゃないし、第一あなたと1つしか歳違わないわよ!!・・・少し考え事していただけよ」

「まぁねぇ・・・。ほんとにあの二人に周りは振り回されっぱなしだったけれど、まさかこんなどんでん返しで驚かされるとはね~。一番の被害者はお姉ちゃんだったかもね」

「おまえは早々にドロップアウトしたからな」

「なによっ。そうゆう武人だって、あっという間に琴子さんのこと諦めたじゃない!」
またまた痴話喧嘩を始めた二人を見やり、裕子はそっと溜息をついた。


そしてまた、渦中の2人に巻き込まれた密度の高かった大学生活に思いを馳せる。

特に、この夏以降の展開はめまぐるしかった。
琴子や裕子をはじめ、どんな女性に迫られても、全く興味を示そうとしなかった直樹が突然婚約することになり、それまで不安定ながらも回転していた歯車が狂い始めた。
沢山の人の人生が変わろうとした。
それを選択したのは、直樹。
しかし、その選択に一番翻弄されたのは、直樹自身だっただろう。


――直樹と偶然電車の中で会ったのは、三週間前だった。



倒れた父親に代わって社長代理を始めた直樹とは、大学で会うことはなくなっていた。

夏休みとコネを利用してパンダイにアルバイトに押し掛けたが、大学も後期が始まり、ましてやあの直樹がお見合いをして婚約という運びになってしまってからはさすがの裕子も直樹を諦めざるを得ないと感じていた。

当然ではあるが、追いかけていた者がそれを止めると、出会いの機会はあっという間に失せるものである。

職場と自宅の往復は送迎があり、北英社の令嬢である婚約者とのデートに公共機関で移動するわけもなく、こんな場所で遭遇するとは思いもよらなかった。


直樹は彼らしくもなく、座席にぼんやりと座っていた。

時刻柄そう混んでいない車内。裕子の乗車した駅は、下車する人間が多かったため、直樹の横の席がちょうど空いた。

「こんなところで偶然ね。驚いちゃった。隣、いいかしら?」

「松本・・・ひさしぶり。勿論、どうぞ」

直樹はフっと微笑して裕子を促す。2人はポツリポツリと話し出した。


理工学部でずっと行動を共にした。
頭の回転の速い者同士の会話は心地よいものであった。

でも、いつも直樹の心は何か見えない厚い壁で遮断されていた気がする。

しかし、電車で出会った直樹は違っていた。
独りになりたい、でも独りで居るのに耐えられない悲痛な面持ちをしていた。

自分の最寄りの駅に着いても降りようとしない直樹。
その上、らしくもなく「もう少し話がしたい」と言う。

――私と話したい訳じゃないのに。

分かってはいるが、裕子は直樹に付き合う。一方的に裕子が話し、直樹が聞いているのかいないのか定かでない相槌をうつ。その間にも時間は刻々と過ぎ、電車は進んでゆく。

裕子の最寄りの駅に着き、そこで二人は別れた。
一度改札を出た裕子だが、ふと思い立って伝言のためにもう一度ホームに戻った。そして見てはいけないものを見てしまった。

――入江君、泣いている・・・?

静かに涙を流しながら、直樹の見つめる先には、華奢な身体つきの栗色のロングヘアの女性。

相原さん・・・ではない。
私でも分かるのに、入江君が間違えるわけがない。
それでも、目が追ってしまうのね・・・本当に馬鹿な人。そんなに心が追い求めているのに、どうして手放すことができるの?

・・・本当は、分かっている。

短期間のアルバイトの身だった裕子にさえ、パンダイの経営不振の噂は聞こえてきた。
社長令息であり、そして現社長代理を務める直樹には今、想像を絶する重圧が圧し掛かっている。
どうしようもないのだ。
捻じ曲げられてゆく未来。抵抗できない運命。

裕子の眼も、涙で霞んでゆく・・・
そっと元来た道を引き返す。
それからどうやって家に戻ったのかはあまり覚えていない。
自室に入ると裕子はベッドの潜り込み、声をかみ殺し泣きながらそのまま眠ってしまった。
10巻スキマ  コメント(4)   トラックバック(0)  △ page top


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::コメントありがとうございます
v-20まあち様
はじめして!!
水玉様のところからお越しいただいたんですね!ようこそ(^^♪
コメントまで残して下さってありがとうございます!励みになります!
某所でもお読みくださっていたなんて・・・!本当に嬉しいです。こちらこそ、そのお言葉がお年玉でございます(^-^)
これからも宜しくお願いします☆
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::
はじめまして、こんばんは。水玉さんのところから飛ばせていただいてきました。某所で、以前からお話を読ませていただいていたのですが、ブログをお持ちになったんですね。うふふ、お年玉をもらったみたいで嬉しいです。これから通わせていただきますので、よろしくお願いします。
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::本当にありがとうございました!!
今、無事に全てを掲載し終えました。

あとがきにも書きましたが、水玉様の切ないお話に、なんと拙いエピソードをつけてしまったことか(>_<)
今回再度読み返して、恥ずかしくなりました。


それでも、水玉様に良かった!と言って頂けた事が天にも昇る勢いで嬉しかった事を、私も昨日の事のように覚えています。
その気持ちが、こうして(まだ短い期間ですが)もっと書いてみたいという原動力になっています。

何度御礼を申し上げても足りることはありません!


話は変わりますが、私も勿論、琴子派ですよww(*^_^*)
やっぱりイタキスはイリコトでないと♪

妄想がどれくらい膨らませられるか、難しいところですが、気楽に構えてやっていこうと思います(^-^)

そして、水玉様のところへは日参しますので(笑)

2010年も、楽しみにしています!!

それでは、水玉様もお体ご自愛のうえ、良いお年をお迎えになって下さいね♪

こちらこそ、来年も宜しくお願いいたします。

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::一足早く、おめでとうございます
ぴくもん様、こんにちは。

改めて、ブログ開設おめでとうございます!!年末最大の贈り物です♪
そして、私の駄文までこのような形で御紹介いただき、ありがとうございます!素敵な場所にもったいないです…。
というか、褒めすぎでございます!!そんな人間ではないのに…^^;
それにしても、このように紹介していただくのに、無題などという、恥ずかしいタイトルで申し訳ありません。

リンクありがとうございました!!

初めてこの『Blessing to you 』を読ませていただいた時、鳥肌が立ったことを昨日のように覚えております。私は琴子ちゃん派なのですが、このお話を読み終わった時、すっかり松本姉に同情しておりました。
それくらい、素晴らしい作品だったので「これ、一人で読むのもったいないなあ!」と思ってたので、こうして公開していただけて、本当に嬉しいです…って、ごめんなさい、偉そうに!

2010年の楽しみが増えました♪

ぴくもん様、どうぞお体に気をつけて年末年始をお過ごしくださいね。

来年もどうぞよろしくお願いいたします。
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