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と或る夜の攻防

イタKiss 納涼祭り2011第5段です。



今回は当ブログともリンクして頂いている
Embrasse-moiえま様からこの夏頂いた素敵な書中お見舞いの贈り物に思わず妄想し、書いてしまった超S/Sです。
詳細はあとがきで書かせていただきます♪
(※ 微かに(本当に微、ですが)大人風味です。ご了解頂ける方のみご閲覧下さい!)

21
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




『猪突猛進』 『単純一途 』 ―― それは彼女の性質を端的に表した言葉だ。


彼女はいつも彼を追いかけている。
昔も今も、「好き」という気持ちを、言葉で行動で余す事無く彼に伝える。

彼はそんな彼女を一見邪険に扱う。
が、その実彼女の一挙一動を面白く思い、可愛いとさえ思っている。

しかし、こればかりは止めさせなければならないと思っていることが、近頃一つあるのだという――。




                  ****************




「入江く~んっ、歯磨きの時間ですよ~~♪」


夜の寝室。
そろそろ眠る準備をと洗面所に立とうとした矢先、琴子がバーーン!と勢い良く部屋の扉を開けてきた。

「今日もばっちり磨いてあげるからね!」

にっこり笑う琴子の手には、おれの歯ブラシが握られていた。
一体なんのブームなのか、近頃琴子は、やたらとおれの歯を磨きたがる。


「お前はお前の歯を磨いとけ」

「ふふふ、そう言われると思って今日はもう磨いてきたよ」

「あ、そう。それならおれはおれで磨くから、もうその歯ブラシ寄越せよ」

「まぁまぁ、そう遠慮なさらず~~」

「おいっ 琴子!」

声を荒げてもなんのその、歯ブラシを奪おうとするのおれの手をひらりと避けた琴子は、自慢気にピースサインをつくるとずんずんこちらへと突進してきた。そしてあっという間におれをベッドの上に追い込み、ピョンと馬乗りになってくる。


「ねぇ入江くん、あたし結構歯磨き上手くなってきたと思わない?」

「どうだか。自分で磨いた方が早くていいってのだけは確かだけどな」

「でもほら、見えにくい箇所ってあるじゃない?」

琴子はそう言うとおれの顎に手をかけ強引に口をこじ開けようとする。


「ほら入江くん、『あーっ』て大きく口開けて」

「ヤダね。つーか重いから早くこのでかい尻をどけろ」

「もう、この桃のような可愛いお尻を掴まえてなに言うの」

「はぁ?これのどこが可愛い尻だっ・・・・・んぐ!」

「へへっ 引っ掛かった~!」

言うが早いか、琴子はニヤリと笑みを浮かべると歯ブラシをおれの口の中に押し込んできた。


「入江くんの口を開かせるには怒らせるか呆れさせるかが一番だもんね~~」

勝ち誇った顔を見せる琴子におれは舌打ちしたい気分だった。
くそっ コイツ、隙を突くのが日に日に上手くなってきてやがる・・・!




観念したおれは仕方なく口を大きく開けると、琴子にされるがままになった。



「ふへははひはへほ」

「分かってるって。上から磨くんでしょ?下の歯から磨くと唾液が出るもんね」

頷くと琴子は顔を近づけおれの歯を磨き始めた。
その顔は先程までの頬の緩みきった顔ではなく、どこか真剣ささえ漂っている。
こんな事にさえ真剣に取り組もうとするのはいかにも琴子らしく、だからこそおれはこんな事に付き合ってやってしまうのだと思う。

かと言って、やはりいい加減付き合ってられないのも事実で―。

だからおれは、ある手段に出ることを決めた。





「ん?なあに?」

真剣だった琴子の表情がふと緩まる。
おれが琴子の着ているキャミソールの裾をクイッと引っ張ったからだ。

「・・・。」


だけど歯磨きの真っ最中であるおれは何も言えない。いや、正確には言わないのだが。
その代わりにキャミソールの中にゆっくりと手を這わせてやった。


「きゃっ くすぐったいよ」

ブラッシングする手が止まり、琴子が身を捩る。

「今は・・・、歯を磨く時間なの・・・・っ」

ああ、そんな事分かってるさ。
そう伝えるようにおれはクスリと琴子に笑いかけた。

だからこれしきの事で手を止めず、しっかり綺麗に磨いてくれよな―?



「あっ ああん」

イマイチ磨いているのかよく分からぬ手の動き方をしている琴子。
その頬はすっかり紅潮し、目はトロンとうつろになりつつある。
おれの掌の中で、小さな実はかたく自己主張をはじめている。


「やだ、やめて」

「・・・。」 (やめていいのか?)

「もう、入江くんの意地悪・・・っ///」

「・・・。」 (何を今更)


琴子はちっとも迫力のない目でこちらを睨んでくる。が、ずっと一言言ってやりたかったのは、寧ろ俺の方だ。

いいか、琴子。もう一度考えてみろ。
ここ最近、お前はいつもおれを無駄に煽ってきてたんだぞ・・・?


弄る手を止めることなく、おれは琴子の全身をゆっくりと舐めるように眺めた。
今晩に限らず、夏の琴子の寝間着は薄手のキャミソールにショートパンツという出で立ちが多く、その露出の高さは言わずもがなだ。
家族間とはいえ、年頃の裕樹の前なんかではそろそろ自重して欲しいと常々思っているのだが、然しそれはこの際別にいい。今、問題なのは、この格好で繰り広げられるこの頃の琴子の行為についてなのだから。


― ったく、これで無自覚とかありえねぇ。

身を捩りながら、それでも必死に歯を磨こうとする琴子におれはもはや苦笑してしまう。

この姿で跨られると、枕に頭を預けたおれの視線は自然と琴子の胸元に焦点が合う。すると当然ながら、琴子がシャカシャカとブラシを動かすごとに、小さな胸がぷるぷると動くのが見えるのだ。

加えて布越しに伝わる琴子の柔らかい身体の感触。顔が近付くほどに甘く香るシャンプーの匂い。
そのどれもがおれの神経を否応なく昂ぶらせてくるというのに、当の本人はその気は一切ない。

おかげでおれは、今すぐにでも形勢を逆転させ押し倒したくなっているというのに、歯磨き中であるのも手伝ってキスひとつさえ落とせないんだから、どれほどお預けを食わされた気分になったことか――。
このおれにこんな仕打ちをするとは、琴子、お前いい度胸してるじゃねーか。



「わ、分かったから・・・っ!もう、もうやめる!歯磨きしたいなんて2度と言わないっ!」


ショートパンツの裾の隙間から手を差し入れた時、琴子はとうとう歯ブラシから手を離しおれの上に身体を預けてきた。
鈍感な琴子もやっとおれの言わんとしている事に気が付いたらしい。

おれはくるりと反転すると琴子をベッドの上に寝かせ、赤く色づいた唇を指でポンポンと4度押した。


( そ・の・ま・ま )


分かる?というように首を傾げて見せると、琴子はほうっとしながらもコクリと頷いた。

― 上出来。

少し笑って琴子の髪をさらりと撫でると、おれはすっくと立ち上がり部屋を出た。
そして一刻も早く、大人しくおれの帰りを待つ琴子の元に戻るべく、洗面所へ向かうまでの僅かな時間さえも惜しんで歯をブラッシングしたのだった―。




                 ****************




その後、彼女の歯磨きブームは見事に去っていったのだという。
この夜、寝室に戻って来た彼に言葉で体で、その理由を再度教え込まれたからである。

とはいえ彼女の分かりやすい性質は尚も健在で・・・、相変わらず彼女はいつも彼を追いかけ、「好き」な気持ちを言葉で行動で余す事無く伝えている。


「・・・琴子・・・、おまっ・・・!なんだそれは!?」

彼女の奇想天外な発想に、彼は今日もまた何処かで青筋を立て、怒声をあげる。
が、その実彼女の一挙一動を面白く思い、さらに彼女への愛情を深めてゆくのだった―。








お付き合い頂きありがとうございました(*^_^*)

あらためて、今回のお話はえま様が今夏暑中見舞いに下さったイラストに思わず妄想開始してしまった私が、えま様にその旨を思わずメールしてしまったところ、寛大にも「よかったら書いて下さい」と仰って頂き、それを鵜呑みして書いたものです(^^;)

元絵はこちらからご覧頂けます♪琴子ちゃんは可愛くて入江くんはかっこ良くて!さすがえま様であります(*≧m≦*)

それに引き換え私ときたら・・・、こんなお話しか書けなくてお恥ずかしいですが、いつも素敵なイリコトを見せて下さるえま様への感謝を込めて図々しくもお贈りします!
えま様、素敵な贈り物をいつもありがとうございます!!


さて、そろそろ8月も終わりが近付いてきましたが、次はまたリクエストを書かせていただきます。
今更ですがリクエストは送って頂いた順に書かせて頂いていますので、次はあやみくママ様から頂いたネタで行かせて頂きます。あやみくママ様、まだこちらに足を運んで下さっているといいですが。
というか、またあとがき長いですね(^^;)もっとシンプルにいきたいものです。

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テーマ:二次創作:小説
ジャンル:小説・文学

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コメントありがとうございました

吉キチ様

ねぇ?この無自覚さんに入江くんはこうして毎夜悩まされるわけです(笑)
まっ、結局野獣化しちゃうんですけど♪

そうなると琴子ちゃんもしっかり調教されている身ですから、おとなしくご主人の帰りを待つんですよね(^m^)
さて、どんな熱い夜になったことやらww

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コメントありがとうございました

藤夏様

こんにちは♪
ありがとうございます~あちこちにツボを感じて下さったんですね(≧▽≦)

何というか、このお話は私自身がこのイタキス二次創作にはまった原点的な展開だったかもしれません。
ほんの一場面の切り取りの想像なんですが、その中に原作では見えにくかった入江くんのあれやこれやの心が隠れてる展開が、シンプルながら「なるほど!」って思っちゃったんですよね。
そんな原点に回帰しつつ、書かせていただきました。

「このおれにこんな仕打ちをするなんて」というのは実は私も気に入ってたんです♪
だから藤夏さんが拾って下さってとっても嬉しかったです!!

えま様のイラスト、本当に可愛くて癒されますよね(*^_^*)
この表情でこのシチュを描かれるあたり、本当にさすが!としか言いようがありません!
素敵なコラボをさせて頂いて、とっても幸せでした♪

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コメントありがとうございました。

Fox様

こんばんは!
ほほほ、琴子ちゃんは本当にナイス無自覚であります(*^_^*)
入江くんってこんな琴子ちゃんに何度もやられてる気がします♪
イラストともピッタリと仰って頂きありがとうございます!そう思って頂けてよかったです~☆

コメントありがとうございました。

narack様

こんばんは。いえいえ、とんでもないです!お忙しい中コメント残して下さりありがとうございました!

ふふふ、narackさんもお手元にあるんですよね♪これってすごく幸せですよね~~(^m^)改めてえま様に感謝です♪
narackさんもその科白に悶えて下さいましたか!いやもう、こんな科白言ってもいいのは入江くんだけですよ♪
私が琴子ちゃんなら、むしろ待てずにそのまま後ろをついてまわってしまいますね。(で、余計に怒られると 笑)

そして、わぁ~それもまた素敵ですね!!
お絵かき出来るっていいなぁ(*^_^*)私も以前一度だけイラスト載せた事あるんですが、今は撤去しています(苦笑)下手で恥ずかしいので。

お楽しみ頂きありがとうございました♪


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コメントありがとうございました!

まあち様

こんにちは♪
でしょでしょ?こんな可愛い琴子ちゃんに夜な夜な跨られながらハミガキされたら、入江くんだってまいっちゃうと思います♪
入江くん、「コイツの無自覚な煽りになんてのるものか!」みたいな感じで無駄に我慢していたような気もしますし~( ´艸`)ww
琴子ちゃんはこの辺り本当に天然小悪魔だと思います♪入江くんのだだ漏れ愛、感じて頂きありがとうございます!
ええ、ええ、少し涼しい日も増えてきましたがイリコトの夏はまだまだ熱いです!まあちさん、またどうぞお付き合い下さいね(^^)/


コメントありがとうございました!

紀子ママ様

こんにちは♪
ああ、落差を感じて頂けましたか!そうそう、前回がちょっと悲しいお話だったので、今回は幸せ感いっぱいのものが書きたかったんです(^^)こうして書けたのは、えま様の素敵なイラストがあったからこそです♪

一時も惜しいとばかりに手早くハミガキを済ませる入江くんを笑って頂けてありがとうございます~~(≧▽≦)
無自覚に入江くんを煽る琴子ちゃん。入江くん、いったい何日位我慢したんでしょうね~?(笑)
多分この後は、今までの鬱憤(?)を晴らすが如く琴子ちゃんを愛したことだろうと思いますっ!

コメントありがとうございました!

chann-BB様

こんにちは!ふらっと覗いて下さってありがとうございました(^^)/

そうそう、お口の中なんて歯科医は別として、かなり特別な関係でないと見せないし見ようとしないですよね(^m^)これをイリコトがやっているあたりがものすごく新鮮で萌えで!!つい妄想スイッチONになっちゃったんですぅ~~♪

「そ・の・ま・ま」は書きながら私もブッと噴き出していましたよ(≧m≦)
何がそのままじゃ~~い!?と!!爆!!

えま様のイラストとお話、ぴったりと仰って頂きありがとうございました!
私もなんだかお得感いっぱいであります♪

本当にありがとうございました!

ema様

こんにちは!
この度は本当に本当に、ありがとうございました!

ぬりえを頂いてから今まで、季節ごとにお贈り頂いた素敵なイラスト、マンガにどれだけ心癒され、弾んだことか(^^)
その度につい妄想を繰り返していたのですが、今回はついにそれを文章にさせて頂けてとっても幸せです♪
もう、出来る事でしたらema様の漫画スイッチをバンバン押したいですっ!

ema様のサイト、ほぼ毎日遊びに行かせて頂いております!
こちらこそ、これからもどうぞ宜しくお願い致しますっ!!

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ありがとうございました!

ぴくもんさま
この度は素敵なお話をありがとうございました!
僻地ブログからもリンクを繋げさせていただきました。

閉店セール中のこのような僥倖…嬉しい限りです。
本当にありがとうございました。
なんだか漫画スイッチを猛烈に押されてしまった気がします…。

そして、これからもよろしくお願いいたします。
お暇な時には遊びにいらしてくださいね!

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Author:ぴくもん
ご訪問頂きありがとうございます。
こちらは漫画好きの管理人・ぴくもんの創作ブログです。
各ジャンルの原作者様、著作権者様・出版その他関係者様等とは一切関係ございません。
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拙い作品ばかりですが、少しでも楽しんで頂けたら幸いです。


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