プレゼント大作戦!? ①(話数未定)
2013.06.29 02:37|18巻スキマ|
とあるシーンをどうしても文章にしてみたくて突発的に書き始めました。
長くなるようなお話ではありませんが、とりあえず自分の負担にならないように短めで区切りながらやっていこうと思います。
(実は今日寝違えてずっと首の調子がおかしかったりする)
なので話数だけは少し増えてしまうかもしれません。申し訳ありません。
そんな訳でいつも以上に暇つぶしの感覚でお付き合い頂けたらと思います^^;
・・・・・・・・
少し冷たさを感じる風が吹く朝のキャンパス。
「あ~、毎年ここの壁からポスターが外されると斗南祭が終わったんだなぁって感じるよなぁ」
「ま、そうだなぁ」
これから始まる授業の教室に向かう為、校舎を通り過ぎるあたし達の耳に聞こえてくる男子学生の声。
その口調がしみじみしつつもどこか含みがある理由をあたしはよく知っている。
「おっ 噂をすれば今年から加わったもう一人の新たなヒロイン“マナリン”だぜ」
「たしかコトリンと同じ看護科なんだよな。おーマジで全身エロいし。晴れて看護師になったらリアル注射してくれるんだよなぁ。くくく」
「・・・ったく冗談じゃないわよ。やっと大学祭が終わって後ろ指さされなくなったと思ったのに・・・!」
男子学生の声を潜めているつもりらしいがまる聞こえの言葉と好奇の視線に、あたしの隣にいる真里奈は顔を真赤にして視線を落としわなわなと震えた。
そう、昨日斗南祭が終わり、やっとこさでアニメ部の自主制作アニメ映画のポスターが取り外されたのよね。
誰かさんの巻き添えをくって『ナース戦士コトリン&マナリン』として異様な注目を浴びる羽目になった被害者、真里奈。
気持ち悪いオタク系の男達にじゃんじゃんカメラを向けられたのは勿論、こうしてごく普通の男子学生にまで好奇の視線を受けなきゃならなくなったのはほんととんだ災難だったと思うわ。
「大丈夫よ、真里奈。きっとあと数日も経てばもう誰も何も言わなくなるわよ」
「そうそう。それに俺たちは来週からまた人の噂なんて気にしてられない生活に突入するしな」
智子と啓太もやはり同情しているようで其々真里奈に宥めの言葉を掛ける。
啓太が言っているのは、来週からまた始まる看護実習の事。
「私は今からすぐにでも実習に出たい気分よ!」
それでもむくれて答える真里奈に、あたしは腕を回すと肩をポンポンと叩いてやった。
「あら、やる気満々じゃない。さすが見かけによらず優秀なだけあるわ」
「ちょっとモトちゃん、それ褒めてるの?貶してるの?」
「褒めてるのよ」
にっこり笑いかけるとあたしの顔を少し見つめ、ツンと目を逸らす真里奈。
「ま、モトちゃんたちに当たったって仕方ないわよね」
そう言うと顔をしっかりあげて堂々と歩き始めた。
ふふ、この子って案外素直で可愛い性格のところもあるのよね。
祭りが終わり、久しぶりに落ち着きを取り戻した印象のキャンパスをあたし達は少し早足で歩く。
「ところで次はお互いどんな人の担当になるかしら?あたし、今度こそちょっと弱気な美少年の担当希望なんだけど。真里奈は?」
「・・・そうね、どこか有名企業のエリートでも入院してたらいいんだけど。もちろんイケメンなのは必須」
「ったく、お前らはまだそんな事言ってるのか!いいか、この職業は神聖なんだ。そういう目で看護師を目指すな!」
「はいはい、もう十分知ってるから。啓太の熱い志は」
「その割りに最初の担当だった明子ちゃんと良い感じになってるけどねぇ」
「な!なに言い出すんだ・・・っ。お、俺はただ純粋に――」
「啓太、残念だけど説得力ないわ」
「――っ///!!」
真里奈とあたしの反撃に加え、最後は智子の天使の笑顔で放たれる会心の一撃で啓太は顔を真赤にして口を噤んだ。
まったく、ちょっとからかったくらいでいつまでこんなに照れるつもりなのかしら?
ともあれいつもの光景、いつもの仲間。
あたし達の目まぐるしく過ぎてく日常がまた始まる。
― え?一人足りない?
そうね。確かに一人存在感抜群のキャラがまだ登場してないわね。
でも今日はあの子、学校にきちんと来られるのかしら?
何故ってきっと、昨晩はまた砂をはくほどラブラブな夜を過ごしたはずだもの。
ほら、読者の皆さんだってご存知でしょ?
後夜祭でのあの子とあの方のあんま~いキッス。
煌々と照らされたステージでクリスに熱烈キッスを受けている食堂のお兄さんより、観衆から離れた薄闇たちこめる木々の下、キスを交わす二人に注目している人たちが多かった事実をきっとあの子は知らない。
勿論、あのお方は気付いていたでしょうけどね。でもそんな事気にする性格じゃないし。
とにかくそんなこんなの翌日の今日なわけよ。
さて、あたしの予想ではこの時間は欠席。
いいとこ2間目を遅刻ギリギリで駆け込んでくるって感じかしら――。
「― お」
「― あら」
「― うっそー、どうしたの~~」
それから教室に到着し扉を開けた瞬間、あたし達の声は図らずもきれいにはもった。
その理由は黒板に一番近い席を既に陣取ってる、見慣れた栗色ロングの後ろ姿。
遅刻どころか既に筆記用具を出し、教科書を読んでいるのか頭を垂れるその姿はまるで模範学生のよう。
「おはよう、琴子」
「琴子さん、おはよう」
「よ、めずらしいじゃん。1限目に遅刻ギリギリで駆け込まず着席してるなんて」
「本当~。まだ秋なのに雪降るんじゃな~い」
あたし達はめいめい言葉を掛けながら琴子に近付いた。
けれどどうした事か琴子は返事もしなければ振り返りもしない。
(どうしたっていうの?体調悪いのかしら?)
(また入江さん、琴子に無理させたんじゃないの~?)
あたしと真里奈はヒソヒソ話しながら目配せをすると琴子の背後でピタリと足を止めた。
そしてその髪を無造作に束ねあげる。
「―わっ!な、なに」
「あれ?なーんだ。見当たらないじゃない。キスマーク」
「ほんとねぇ。絶対に散らかされまくってると思ったのに。あ、分かった。ひょっとしてあんた今生理中?」
「や、やだ止めてよ啓太に知られたら恥ずかしいじゃない!そ。それに散らかされって・・・///!!」
「はいはい、今さら照れるとかもういいから」
やっとあたし達の存在に気付き慌てる琴子に目を細め言い返す。
(どうやらやっぱり生理だったみたいね。あ、それから啓太の反応については皆さんのご想像の通りよ)
「だいたいねぇ、『なに?』じゃないわよ、ったく。こっちが『おはよう』って言ってるのに全く気付かないでさ?」
「ご、ごめん」
「ま、無事ならいいんだけどね」
謝る琴子にとりあえず今日は健康体(?)である事が分かったあたし達(というか、あたしと真里奈)は、其々琴子の両脇に腰を下ろすことにした。
その後ろに智子と啓太が座る。
「で、一体何に集中してたの?」そしてあらためて次の質問をする。
すると琴子は一瞬間を空けた後、「これ・・」と机上に置かれた両手の下にあった一冊の冊子を差し出した。
「あの、えっとね。実はこれのチェックを少々・・・」
琴子がそう言った瞬間、あたし達はゴクッと息を呑む事となる。そして口々に琴子に問いかけてしまう。
「ま、まさか」
「あんた、やるつもりなの?」
「ったく何考えてる!?」
「どうして急に・・・?」
だってそれは日常的によく目にしているものだし利用する事もあるのだけれど、少なくとも今のあたし達が手にするものではなかった。
来週から実習というこの大事な時期に、琴子が手にしているのはアルバイト情報誌なのだった。
まったく、昨日までのミス斗南活動にも驚かされたけど、この子にはいつも度肝を抜かれてばかりだわ!
しかしあたし達の反応をどこか予想してたのだろう、琴子は後ずさりしながらも「実は・・・」と口を開いた。
そして話し出したのはいかにも琴子らしい働く動機なのだった。
斗南祭後夜祭の翌日の勝手妄想でした。先ずはモトちゃん目線から。
タイトルのセンスの無さは承知してます。でも何も思いつかん・・・@@
もちろんまだ書きたいシーンには全く到着してません。
いや、ほんとしょうもないシーンなんですけどね。
というかこのお話、もとから薄い反応のブログだけど更にシーンってなりそうでこわいな・・・。
長くなるようなお話ではありませんが、とりあえず自分の負担にならないように短めで区切りながらやっていこうと思います。
(実は今日寝違えてずっと首の調子がおかしかったりする)
なので話数だけは少し増えてしまうかもしれません。申し訳ありません。
そんな訳でいつも以上に暇つぶしの感覚でお付き合い頂けたらと思います^^;
・・・・・・・・
少し冷たさを感じる風が吹く朝のキャンパス。
「あ~、毎年ここの壁からポスターが外されると斗南祭が終わったんだなぁって感じるよなぁ」
「ま、そうだなぁ」
これから始まる授業の教室に向かう為、校舎を通り過ぎるあたし達の耳に聞こえてくる男子学生の声。
その口調がしみじみしつつもどこか含みがある理由をあたしはよく知っている。
「おっ 噂をすれば今年から加わったもう一人の新たなヒロイン“マナリン”だぜ」
「たしかコトリンと同じ看護科なんだよな。おーマジで全身エロいし。晴れて看護師になったらリアル注射してくれるんだよなぁ。くくく」
「・・・ったく冗談じゃないわよ。やっと大学祭が終わって後ろ指さされなくなったと思ったのに・・・!」
男子学生の声を潜めているつもりらしいがまる聞こえの言葉と好奇の視線に、あたしの隣にいる真里奈は顔を真赤にして視線を落としわなわなと震えた。
そう、昨日斗南祭が終わり、やっとこさでアニメ部の自主制作アニメ映画のポスターが取り外されたのよね。
誰かさんの巻き添えをくって『ナース戦士コトリン&マナリン』として異様な注目を浴びる羽目になった被害者、真里奈。
気持ち悪いオタク系の男達にじゃんじゃんカメラを向けられたのは勿論、こうしてごく普通の男子学生にまで好奇の視線を受けなきゃならなくなったのはほんととんだ災難だったと思うわ。
「大丈夫よ、真里奈。きっとあと数日も経てばもう誰も何も言わなくなるわよ」
「そうそう。それに俺たちは来週からまた人の噂なんて気にしてられない生活に突入するしな」
智子と啓太もやはり同情しているようで其々真里奈に宥めの言葉を掛ける。
啓太が言っているのは、来週からまた始まる看護実習の事。
「私は今からすぐにでも実習に出たい気分よ!」
それでもむくれて答える真里奈に、あたしは腕を回すと肩をポンポンと叩いてやった。
「あら、やる気満々じゃない。さすが見かけによらず優秀なだけあるわ」
「ちょっとモトちゃん、それ褒めてるの?貶してるの?」
「褒めてるのよ」
にっこり笑いかけるとあたしの顔を少し見つめ、ツンと目を逸らす真里奈。
「ま、モトちゃんたちに当たったって仕方ないわよね」
そう言うと顔をしっかりあげて堂々と歩き始めた。
ふふ、この子って案外素直で可愛い性格のところもあるのよね。
祭りが終わり、久しぶりに落ち着きを取り戻した印象のキャンパスをあたし達は少し早足で歩く。
「ところで次はお互いどんな人の担当になるかしら?あたし、今度こそちょっと弱気な美少年の担当希望なんだけど。真里奈は?」
「・・・そうね、どこか有名企業のエリートでも入院してたらいいんだけど。もちろんイケメンなのは必須」
「ったく、お前らはまだそんな事言ってるのか!いいか、この職業は神聖なんだ。そういう目で看護師を目指すな!」
「はいはい、もう十分知ってるから。啓太の熱い志は」
「その割りに最初の担当だった明子ちゃんと良い感じになってるけどねぇ」
「な!なに言い出すんだ・・・っ。お、俺はただ純粋に――」
「啓太、残念だけど説得力ないわ」
「――っ///!!」
真里奈とあたしの反撃に加え、最後は智子の天使の笑顔で放たれる会心の一撃で啓太は顔を真赤にして口を噤んだ。
まったく、ちょっとからかったくらいでいつまでこんなに照れるつもりなのかしら?
ともあれいつもの光景、いつもの仲間。
あたし達の目まぐるしく過ぎてく日常がまた始まる。
― え?一人足りない?
そうね。確かに一人存在感抜群のキャラがまだ登場してないわね。
でも今日はあの子、学校にきちんと来られるのかしら?
何故ってきっと、昨晩はまた砂をはくほどラブラブな夜を過ごしたはずだもの。
ほら、読者の皆さんだってご存知でしょ?
後夜祭でのあの子とあの方のあんま~いキッス。
煌々と照らされたステージでクリスに熱烈キッスを受けている食堂のお兄さんより、観衆から離れた薄闇たちこめる木々の下、キスを交わす二人に注目している人たちが多かった事実をきっとあの子は知らない。
勿論、あのお方は気付いていたでしょうけどね。でもそんな事気にする性格じゃないし。
とにかくそんなこんなの翌日の今日なわけよ。
さて、あたしの予想ではこの時間は欠席。
いいとこ2間目を遅刻ギリギリで駆け込んでくるって感じかしら――。
「― お」
「― あら」
「― うっそー、どうしたの~~」
それから教室に到着し扉を開けた瞬間、あたし達の声は図らずもきれいにはもった。
その理由は黒板に一番近い席を既に陣取ってる、見慣れた栗色ロングの後ろ姿。
遅刻どころか既に筆記用具を出し、教科書を読んでいるのか頭を垂れるその姿はまるで模範学生のよう。
「おはよう、琴子」
「琴子さん、おはよう」
「よ、めずらしいじゃん。1限目に遅刻ギリギリで駆け込まず着席してるなんて」
「本当~。まだ秋なのに雪降るんじゃな~い」
あたし達はめいめい言葉を掛けながら琴子に近付いた。
けれどどうした事か琴子は返事もしなければ振り返りもしない。
(どうしたっていうの?体調悪いのかしら?)
(また入江さん、琴子に無理させたんじゃないの~?)
あたしと真里奈はヒソヒソ話しながら目配せをすると琴子の背後でピタリと足を止めた。
そしてその髪を無造作に束ねあげる。
「―わっ!な、なに」
「あれ?なーんだ。見当たらないじゃない。キスマーク」
「ほんとねぇ。絶対に散らかされまくってると思ったのに。あ、分かった。ひょっとしてあんた今生理中?」
「や、やだ止めてよ啓太に知られたら恥ずかしいじゃない!そ。それに散らかされって・・・///!!」
「はいはい、今さら照れるとかもういいから」
やっとあたし達の存在に気付き慌てる琴子に目を細め言い返す。
(どうやらやっぱり生理だったみたいね。あ、それから啓太の反応については皆さんのご想像の通りよ)
「だいたいねぇ、『なに?』じゃないわよ、ったく。こっちが『おはよう』って言ってるのに全く気付かないでさ?」
「ご、ごめん」
「ま、無事ならいいんだけどね」
謝る琴子にとりあえず今日は健康体(?)である事が分かったあたし達(というか、あたしと真里奈)は、其々琴子の両脇に腰を下ろすことにした。
その後ろに智子と啓太が座る。
「で、一体何に集中してたの?」そしてあらためて次の質問をする。
すると琴子は一瞬間を空けた後、「これ・・」と机上に置かれた両手の下にあった一冊の冊子を差し出した。
「あの、えっとね。実はこれのチェックを少々・・・」
琴子がそう言った瞬間、あたし達はゴクッと息を呑む事となる。そして口々に琴子に問いかけてしまう。
「ま、まさか」
「あんた、やるつもりなの?」
「ったく何考えてる!?」
「どうして急に・・・?」
だってそれは日常的によく目にしているものだし利用する事もあるのだけれど、少なくとも今のあたし達が手にするものではなかった。
来週から実習というこの大事な時期に、琴子が手にしているのはアルバイト情報誌なのだった。
まったく、昨日までのミス斗南活動にも驚かされたけど、この子にはいつも度肝を抜かれてばかりだわ!
しかしあたし達の反応をどこか予想してたのだろう、琴子は後ずさりしながらも「実は・・・」と口を開いた。
そして話し出したのはいかにも琴子らしい働く動機なのだった。
斗南祭後夜祭の翌日の勝手妄想でした。先ずはモトちゃん目線から。
タイトルのセンスの無さは承知してます。でも何も思いつかん・・・@@
もちろんまだ書きたいシーンには全く到着してません。
いや、ほんとしょうもないシーンなんですけどね。
というかこのお話、もとから薄い反応のブログだけど更にシーンってなりそうでこわいな・・・。