::スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 △ page top


::自制するライオン
はーいお待たせしましたーー。(と、とりあえず言ってみる)

妄想止まらず番外でお話一話出来ちゃったww
お付き合い下さる方、続きよりお待ちしてます(笑)


・・・・・・・・・・




11月12日、午前0時――。
時計の針が一番高い位置を通り過ぎるのを確認すると、琴子は息を少し吸い毎年恒例の言葉を俺に向って言った。

「入江くん、お誕生日おめでとう」

「ああ。ありがとう」

「今日からまた同い年だね。今年も素敵な一年になるといいね」

「それ、お前毎年言ってるよな。まるで正月の年賀状の一言みてえなの」

「だ、だって先ずはこれを言わないと落ち着かないんだもん」

「あ、そ」

と、ここまで俺も含めて毎年繰り返しているやり取り。
そしてその後、琴子がこう続けることももう知っている。

― あのね、これ。気に入ってもらえるか分からないけど、誕生日プレゼントなの。

控えめに差し出される手には綺麗にラッピングされた包み。
誕生日、クリスマス、バレンタイン。事あるごとに琴子は俺にプレゼントを用意する。
正直別にいらないのに、と思ったりもする。俺も特に用意した事ないし。(← 用意しろよ)
けど、俺の為に何がいいかと悩んだだろう琴子を想像するのは少し楽しいし、可愛いとも思う。
さて、今年は一体なにを選んできたんだろうか。
俺は自然と琴子の次の言葉を待つ姿勢をとる。



然し今年の琴子はいつもと違った。

「入江くん、あのね。実はあたし・・・、入江くんにプレゼント、用意出来てないの」

そう言ってひどく申し訳無さそうな顔をする琴子。

「別にそんなのいいよ」俺は直ぐに答えた。気をつかった感じではなく、勿論落胆した風でもなく、あくまでいつも通りに。

「で、でもまた改めて必ず渡すから――」

「本当にいいから。別に物渡すばかりがプレゼントじゃないだろ?」

そう、要は気持ちなのだから。(← だったらあんたも示せよ)

すると「そ、そう・・・なの・・・?///」と何故か顔を赤らめて俺に聞き返してくる琴子。
とりあえず俺は「ああ」と頷いた。

「それより琴子、来週からまた実習始まるだろ?ちゃんと準備は出来てるのか?」

「も、もちろん」

「ふーん。じゃあ行動目標と計画見せてみろよ。確か今度いくのは回復期リハビリテーション病棟だったよな」

「あ、そ、それはまだ途中っていうか」

すると途端に視線を逸らし口篭る。

「はぁ?ったく、それでよく準備出来てるなんて言えるな?」

まぁ予測していた返事だったが、俺は盛大に溜息を吐くと琴子の額を弾いてやった。
いたい、と小さく首をすくめる琴子。

「ご、ごめんなさい。あの、あたし今から書斎行ってやってくるから。入江くん先に寝てて」

そう言って今にも部屋を出て行こうとする。

だが俺は

「こんな時間からやってもどうせ頭回らないだろ」と琴子を諭しベッドに潜らせた。

「でも―」

「明日も休みなんだし、早く起きてやったらお前でも間に合うだろ。とにかく今日はもう寝るぞ」

ポンポンと頭を撫でると「はぁい」と幼い返事をして寝間着の上着を遠慮がちに掴んでくる。

「ほら。早く目瞑れって」

「ん・・・。あ、あの入江くん」

「なに?」

「あたし、ちゃんと頑張るからね」

「ああ」

少し優しい声で応じると、子供のようにふわりと微笑った。
おやすみなさい、と言って静かになる。
程なく聞こえてくる小さな寝息。

その様子にやれやれ、と俺は小さく息を吐いた。目覚ましをいつも通りの時刻にセットし、琴子を肩を抱くようにして目を閉じる。
どうやら日中は琴子の勉強を見てやることになりそうだ、そう思いながら、眠気が訪れるのをじっと待つのだった。




******


それから時間が約一日ちかく経過し、再び俺達の寝室。


「ありがとう、入江くん。おかげで明日からの実習、ちゃんと出来そうだよ」

先に風呂に入ってきた琴子が頬を上気させながら俺に嬉しそうに微笑んでくる。

「そりゃ良かった。ま、お前のことだから計画通りには行かないだろうが頑張れよ」

「うん」

「じゃ、俺も風呂入ってくる」

「あ・・・うん。ゆっくり入ってきてね」

「そうさせてもらうよ」

俺はチェストから寝間着を取り出しながら答えた。
リラックスするよう少し温めの湯で半身浴するのがいいかもしれないと考えながらバスルームに向う。
広いバスタブで足をのばすと心身ともに落ち着くのを感じた。明日から琴子も俺もお互い忙しくなりそうだから今夜も早く寝るか。
すっかり温まった身体に寝間着の上着を着るのはまだやや暑く、俺はそれを手に持って階段を上がった。
そして寝室の扉を開けたその瞬間――。



「――っ!!!」

俺は思わず絶句し手に持っていた寝間着の上着を床に落とした。
慌てて扉を閉めガチャリと鍵をかける。

「お、おかえりなさい。入江くん」

「琴子・・・、おま・・なんて格好してやがる・・・っ!?」そう言った俺の声は上擦っていた。

「え・・・、そ、そんな改めて訊かれると恥ずかしいよ・・・。
 それにこれは入江くんが昔これにしろ、って選んだんじゃない///」

一方、そう答える琴子はベッドで俺に背を向けたまま顔だけを少しこちらに向ける。
その曝け出された肩は羞恥心ですっかりピンク色に色付いていた。
いや、それ以外の部位もほんのり色付いているのが視覚的にはっきり確認できる。

「・・・たしかにそれは俺が選んだ」

仕方なく俺はそこは肯定した。
どんなシチュだったかは今回は割愛だ。もし知りたければ挙手して知らせてくれ。

「だがそれとこれとは話が違うだろ?俺が訊きたいのはなんでお前が今、自らそれを着てベッドに座っているかって事だ!」

ああ、そうだ。今、俺が知りたいのはその一点のみだ。
お前は何故今、俺の前で素肌にすけすけのベビードールを纏ってる!?
しかもパンツさえ履かずに――!!


「た、誕生日プレゼント・・・」

琴子は蚊の泣くような声でポツリと答えた。

「は!?」

「あ、あの・・・。恥ずかしながらあたし、今回入江くんに誕生日プレゼント買うお金無くて・・・」

いやいや、恥ずかしがる所間違ってるだろ。

「それで看護科の皆に相談したら、真里奈が言ったの。入江くんはプレゼントよりあたしがこういう格好して誘うほうが喜んでくれるって・・・///」

「・・・。」

俺はギリっと歯を食いしばった。あいつ・・・、品川の奴-――!!!
そんな俺に琴子の目がさらに泳ぎ始める。

「も、勿論あたし、信じてなかったんだよ?ほら、だから昨日最初に言ったでしょ?“また改めて用意する”って。実習が落ち着いたらバイトでもしようと思ってたの・・・」

「・・・。」

確かに琴子はそんな事を言ってた気がする。

「で、でもその時入江くん、別に物を渡すばかりがプレゼントじゃないって言ったから・・・。もしかしたら真里奈の言ってたことって強ち間違ってなかったのかな?って――」

「・・・はぁ・・・。それでか・・・」

漸く合点がいった俺は額に手をやり大きな溜息をついた。
それであの時、琴子は顔を赤らめたのか。

「でもそれはお前の勘違いだ。俺は祝おうと思う気持ちだけで十分という意味で言ったのであって、別にお前の身体をプレゼントして欲しいといったつもりはない」

正直言えばお膳立てに乗ってしまいたい気もするが、プライドを優先させた俺は毅然と答える。

「とにかく早く着替えろよ。明日から実習だろ。もう寝た方がいい」

「う、うん・・・」

「何か怒鳴って喉か湧いた。俺、下で水飲んでくるから、その間に着替えておけよ」

今は後姿だからかろうじて尻が見えているくらいだが、振り向けば全部シースルーだ。そうなったらさすがに俺も箍が外れちまうかもしれない。ならいっそ着替えてる間席を外して気を落ち着かせた方がいい。

そうして再びドアノブに手をかけた時、琴子のしょげた声が耳に入ってきた。

「そ、そうだよね。やっぱり勘違いだったよね。あたしってほんとバカ・・・、あたしが誘ったからって入江くんが喜ぶわけないなんて、分かってた筈なのに」


― おい、ちょっと待て。

その時パチンと俺の中でなにかが弾けた。
とうとう踵を返した俺は琴子がぺたんと腰を落としているベッドに勢いよく乗る。
そしてその背後にドカッと座ると、左腕を回し薄い腰に置いた。
自分の胸に少し引き寄せるが、間違っても下腹部が当たらないように注意を払う。

「ひゃっ・・・」

「そんな訳ねーだろ。でも今俺が抱いたらお前、明日使いもんになんねーだろうが」

こういう時、琴子には直球で言わないと伝わらないのは分かっているのでぶっきらぼうにだが本音を伝える。
そうだ。こんな煽られた状態の俺に抱かれたら一体どうなることか。
自分が要リハビリ状態になるのは目に見えてるじゃねぇか。

「そこは・・・、入江くんが加減してくれたら大丈夫だと・・・思うよ・・・?」

すると俺の言動に琴子の声が少し甘くなった。
くそーー、余計可愛くなってやがる!!

だが俺は心を鬼にして「無理だ」と突っぱねた。

「どうして・・・?」潤んだ瞳で俺を見つめてくる琴子。

「獅子は兎を狩るにも全力を尽くすというだろ」

「・・・?」

俺の言葉に琴子はポカンとした顔をした。そりゃそうだ。我ながら何を言い出すのかとバツの悪い感情がが込み上げてくる。
だがもう乗りかかった船だ。俺は琴子の肩に顎をのせると琴子が分かるようにあらためて言い直した。

「こんな格好した琴子にどうやって手加減しろっていうんだ?俺はその点は大いに不器用なんだ。
 それはお前が一番知ってると思うんだけど?」

「は、はい。よく知ってます・・・///」

漸く理解し、ぼっと火が出そうなほど顔を真赤にした琴子に小さく嘆息しながら回していた腕をそっと緩め立ち上がる。

「じゃ、そういう事だから。自分為にも俺の為にも、俺が戻るまでに着替えてくれよな」

「ん・・・」

コクリと頷いた琴子を確認し今度こそ階下に降りた。
その瞬間、どっと押し寄せてくる疲れ。
ったく、せっかくリラックスしたところだったのに。
どうやらこれから始まる俺の24歳はまた色々と騒動に巻き込まれる一年になるらしい―。

しかし品川の奴・・・、余計な事を言ってくれたもんだ。
この落とし前、どうつけてくれよう。
船津に品川がまた寄生虫博物館に行きたいって言ってるって嘘吐いてやろうか。
そんな事を考えてながら俺は冷たい水をがぶ飲みしたのだった。



その後、再び寝室に戻ると琴子はいつもの寝間着に着替えていた。

「さっきは色々ごめんね。でも・・・あたしちょっと嬉しかったよ」

「そう?そりゃよかった」

「もう直ぐ0時過ぎるね。誕生日、終っちゃうね」

「ああ」

「来年もまた一緒に御祝いしようね」

「はいはい。分かったからもう寝るぞ」

「はぁい。おやすみなさい」

長かったような短かったような一日を終え、去年と同じような会話を交わす。
そしてその後、寝入りの良い琴子はあっという間に夢の世界についてしまう。

一方悶々とした感情を持て余したままの俺は、その隣りでやはり昨晩のように溜息を漏らすのだった。
やけに冴えた頭で、とりあえず実習が終了した後、どうやって再び琴子にあの格好をさせるのかなどという、ひどくアホらしい事を考えながら――。






てなわけで美味しすぎる据え膳に必死で耐える入江くんの巻でした。
キャラが若干(?)崩壊してますがご容赦下さると嬉しいです。

そしてお気付きの方もいらっしゃると思いますが、欲望に耐える入江くんがいれば、素直に従う野獣な入江くんもいるんですよねww
無記名様のリクはそっちの方でした(≧m≦)
また次回そっちをお届けしたいと思います!(もちろん本編のオタクの方も^m^)

最後に、またblog clapに前回の記事であげたラフ絵の完成したものを置いときますね!
ご興味ある方は毎度で恐縮ですが、どうぞ下のをポチッとしてやって下さいませ☆


web拍手 by FC2

18巻スキマ  コメント(11)  △ page top


<<prevhomenext>>
::拍手 コメントありがとうございました
> 無記名様

こちらこそこの度はずっと伴走していただいてありがとうございました♪
箍が外れるとバンビ琴子ちゃんが誕生するのはもはや定番ですよね(笑)
挙手して頂いたお陰で創作意欲駆り立てられました♪


> ミイナ様

お久しぶりです♪お忙しい中「ここは挙手しなくては!」と思って頂けてとっても嬉しかったです。ありがとうございます^^
入江くんの心の中、楽しんで頂けて良かったです~。格言誕生してました?そんな風に思って頂けるなんて光栄ですよ♪
実習が終わった後も楽しみにして頂いてありがとうございます。オタク部終わらせたらそちらも是非♪
編集 △ page top
::コメントありがとうございました
> みゆっち様

いつもありがとうございます~~!
あんな入江くんもこんな入江くんも大好きとおっしゃって下さってほんとに嬉しいです!

心の声最高でしたか?
ダンスまで踊って頂けて。こうなったら私も一緒に踊らないといけませんねw
しかも身悶えビックバンってなんですか!(≧m≦)
私の方こそどうしたらいいんですか~~!?(ええ、勿論勝手にと言ってくださいww)
編集 △ page top
::コメントありがとうございました
> 彩様

お久しぶりです♪あはは、やっぱり蛇の生殺し状態でしたよねw
この手については自制できないと思ってたって、さらっと仰る彩さんに私、爆笑でした!
きっと無理しまくった所為でやけに素直になってしまったんでしょうね。
天然小悪魔琴子ちゃんは鉄板に可愛いですよね^^

そして「嵐を~」が好きと教えて下さってありがとうございました。リクエストのお話も面白そうですね~♪
こちらもすっかり妄想モード入っちゃいましたよ(^m^)この夏の間に出来たら書いてみたいものです^^
まずは書き始めたものを完結させるよう頑張りますね。
編集 △ page top
::コメントありがとうございました
> たまち様

いえいえ~~私の方こそイラスト・文章とお付き合い頂いてありがとうございました♪

悶々とする入江くんでもご飯3杯いけちゃうなんて、もう~~たまちさんったら♪
いつもなら頼まれもしないのにがっつく入江くんが、素肌にベビードールなんて準備万端な状態を我慢するなんてありえへんなお話でしたがワクワクして頂けて良かったです。
かっこ内のツッコミにも笑って頂けてありがとうございます^^

しかしここまでされて我慢したところで琴子ちゃんの悲しそうな様子に思わず戻ってしまった入江くん。
後悔、したでしょうね~~(爆)ほんと蛇の生殺し状態だったと思いますよ。
下腹部当たらないようにまでしちゃって・・・。しかし「苦労してるのね」って書かれたたまちさんのお尻に小悪魔の尻尾が生えてるのが見えたんですけどww
冷たい水・・・、そうなんですね!効果あるんだ~~知りませんでした!
ええ、ええ、石のように固くリベンジを心に決めて事だと思います(^m^)
編集 △ page top
::コメントありがとうございました
> YKママ様

あはは!自分に歯止めをかけられた入江くんがレア!
ほんとそうですよね。いえいえ、コメント下さった皆様口をそろえてそう仰っていましたよ。私もレアと思いながら書いていましたし♪

よく言えば自己分析が良くできるけど、努力の方向を間違っている・・・ぶぶぶ爆笑でした!
際限ない琴子愛をなんとか出来ない入江くんって変態ですよね(笑)

据え膳我慢して大盛りおかわり・・・あーもう、絶対そうなりますよね≧m≦
YKママさんがせっかく琴子ちゃんのためにお祈りして下さいましたが、入江くんの「そんな事してもらっても無駄だな」という声が聞こえてきそうです~~。

欲望に率直な入江くん、とりあえずイラストにて表現しておきました。
どんな夜だったかはご想像にお任せします(笑)
とりあえず、琴子ちゃんに「お疲れ様~~」と一緒に労ってあげましょうね^^;
編集 △ page top
::コメントありがとうございました
> 紀子ママ様

今回も楽しいコメントありがとうございます!
ようまあ口からそんなウソ全力でいうよねってww 紀子ママさんの呆れた口調が聞こえてきそうです!
>ライオンが狩をするのはメス そうだ!そうだった!
あれですね。入江くん、完全にアホになってしまってます。
それだけ琴子ちゃんのベビードールでのお誘いが破壊力抜群だったって事で一つ納得していただきたいです^^;

この話であのお話思い出して下さったんですね~~。確かにあのお話の入江くんも変でしたよねww
言われてみて確かにどこか似てる雰囲気がある!ってはじめて気付きました。ありがとうございます。すごく嬉しかったです。
それにしても「ただでさえ使い物にならない琴子ちゃん」「悪魔のシステム」等々、紀子ママさんこのコメントの隅々までめちゃくちゃ面白かったんですけど!
真里奈への復習に船津を使おうと考える入江くんの腹黒さにまで注目していただいて、もうすっかりお腹いっぱいになりました^^

これを書いた時は日キスがつらい展開の時でしたが、ハッピーな気持ちになって頂けて良かったです^^
今夜はいよいよ最終回ですね。深夜ですがもちろんリアルタイムで観ようと思います♪

最後に一体どんなシチュでベビードールを渡したかの説明、昨日完了しました♪
しょうもない内容ですが、良かったらまたお付き合い下さいませ^^
編集 △ page top
::管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
編集 △ page top
::管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
編集 △ page top
::管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
編集 △ page top
::管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
編集 △ page top
::管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
編集 △ page top
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

| home |
Copyright © 2017 Swinging Heart , All rights reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。