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Last night, First night 1

こちらはキリリクを踏んで下さったりきまる様のリクエストのお話です。
りきまる様のリクエストは『初めて結ばれたあとの二人のお話』だったのですが、書くなら前から書きたいな~という欲がムクムクと湧いてきまして…。
てか、このデリケートなシーンを私なんかが書いていいのか!?と激しく思っているんですけど…なんと矛盾した行動をとっているのか(>_<)
取りあえず前を投下します。不快に感じてしまいそうな予感のある方はどうぞここで回れ右!でお願いします。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・






「ご ごめんなさい。私やきもち焼いちゃって…。自分の事ばかり考えて…やな女だったけど――」

見つけてもらえた安心感から、ぽろぽろ頬を伝う涙を入江君の長い指が拭ってくれる。

さっきまで肌でヒシヒシと感じていた異国で迷子になってしまった恐怖。
剥き出しにしてしまった独占欲への羞恥心。
色々な感情が綯交ぜになって襲ってきて涙が止まらないでいると、

「ばかやろう。…心配しただろ」
入江君は大きくため息をつくとそう言って私を抱き寄せてキスをしてくれた。

「…ん……」
汗でしっとりした入江君のシャツに手をあててキスを受けながら、ハワイ滞在一週間にしてやっと体を寄せ合って入江君の温かさを感じられた喜びに、私の心はすでに蕩けてしまいそうになる。

このままずっとキスしていたくて、何度も角度を変えながら交わしていた唇が離れ、私の腰にあった手が頬に添えられたのを合図にそっと瞼を開けると優しい目をした入江君が映った。
どちらからともなく微笑み合う。

「…ディナーの時間、過ぎちまったな」

「うん…ほんとごめんなさい……。私、またいっぱい入江君に迷惑かけちゃった」

「もういいんだよ。…見つかって良かった。お前のでかい声も今日ばかりは役に立ったよ」
入江君がちょっと意地悪な顔で私の顔を覗きこむ。

「もう、そんな言い方しなくたって…。でも、そうだよね。夢中になって走っていたら、いつの間にかメインストリートから外れちゃったみたいで。…ここってどの辺りなんだろう?」

「アラワイ通りだよ。ワイキキからそんな離れたトコじゃないけど、この辺は治安悪いんだ。話しかけてきたのが警官じゃなかったら、お前本当に危なかったかもしれないぞ」

「そうだったんだ…」

改めて自分の置かれていた状況を理解して私は背筋がゾクッとした。

「ホテルに戻ろう」
入江君がすっと私の手を取ってくれる。それだけの事で私の胸はキュンと高鳴る。
これから私、入江君と一緒に歩いていく事が出来るんだ…


「…ねえ、ハワイでこうして手を繋ぐの、はじめてだよね」

「…そうだっけ」

「そうだよ。私、これからずっと入江君と手を繋いでいけるんだね…」

「そうだよ。…離すんじゃねえぞ」

「…うん!」

私は思いっきり入江君の大きな掌を握る。

「ったく、馬鹿力な奴」

そんな事言われたって今の私には甘い囁きにしか聞こえない。入江君に向かって大きく笑いかける。
入江君はそんな私を見てふっと笑うと、視線をどこかに移して口パクで何か話す素振を見せた。

「何?どうしたの?」

「もう帰れって言ったんだよ。ったく、今回ばかりは仕方ないけど、いい加減にしろっつーの」

「??」

「…帰ればわかるよ。さ、行くぞ」

「…うん!」

なんだか良く分からないけどとにかく幸せな私はもう一度入江君の掌をギュッと握った。


靴擦れした足を庇いながら歩く事15分、私たちが泊っているピンクパレスの愛称を持つホテルが見えた。
憧れていたハワイ。そして、新婚旅行で泊るならここ!と憧れていたロイヤルハワイアン。
大好きな入江君とここにこられた喜びを改めて実感しながらロビーを通過しエレベータに乗りこむ。


普段はお喋りを自認している私も、今ばかりはこれから始まる出来事への予感でどんどん言葉少なになる。
ちらりと入江君の表情を窺うけれど、相変わらずの涼しい顔。
入江君は緊張とか、しないのかな?
でも、その方が安心できる。私は、これから入江君に全てを委ねればいいんだ。
2人を乗せた小さな箱がが上昇していくのを感じながら、私は目を閉じてそっと深呼吸をした。


ルームキーでロックを解除してドアを開くと、入江君が私を先に入れてる。

「はぁ…足痛い!慣れないヒールで走って、靴ずれしちゃった。もう、ほんと私ってバカだよね!スリッパスリッパ―――!!!」
緊張を悟られないように、そして堪えていた足の痛みを解放したくて、必要以上に明るい声を出しながらパンプスを脱いでスリッパに履き替えようとした私は、後ろから入江君に抱きしめられた。

「//////」

「…大丈夫か?」

「///うん。大丈夫…」

「…お前探し回って、すげえ汗かいた。…先、シャワー浴びるぞ」

「///うん、分かった」

「…いいんだな?」

―― あ…。

私は自分に回された腕をそっと放して入江君に向き直ると笑顔で答えた 。

「…勿論だよ」

入江君は一瞬目を見開いた後ふっと微笑って私の前髪をかきあげると、そっとおでこにキスをしてくれて、それからバスルームに入っていった。



ザァァ―――――

勢いよくシャワーが流れる音が聞こえる。

大丈夫、大丈夫、大丈夫…
喉から飛び出してしまうんじゃないかって位高鳴っている心臓を両手で押さえこむようにしながら、私はそろりそろりとチェストに近付いて着替えを用意する。
引き出しに差し込む手は未だ震えている。震えを止めるために、私は取り出した着替えをぎゅっと握りしめた。


とうとう、この時が来た。
平気よ、ずっと望んでいたんだもの…
ずっと私は入江君に、私の事を好きになってほしかった。
叶わない願いだと思っていたけれど、入江君は私の方を少しずつ、少しずつ振り向いてくれて、そして私を大好きだって言ってくれた。

入江君が私を好きと言ってくれたのは夢のようで、結婚式を挙げても新婚旅行に来ても、それは長い夢の延長のようで。

ハワイに来てから、巧、麻里夫妻に邪魔されていた気分でいたけれど、それよりももっと…、私はこの状況の急展開に気持が追い付いていなかったんだ。でも、今の入江君の言葉でちゃんと気持ちを整理できた。


  私は、入江君に愛されたい。…だから、私はこれから入江君に抱かれる

シャワーの音が今、――消えた。


テーマ:二次創作:小説
ジャンル:小説・文学

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RuRu様
こんにちは!
コメントの御礼が遅くなりまして申し訳ありますん。
ドキドキしてくださって嬉しいです^^
この続きは・・・もう読んでくださいましたかね?
引っ張って引っ張って、5話に渡って初夜を書いてしまいました^^;
ご期待に沿う内容であったら良いのですが・・・(苦笑)

藤夏様

こんばんは♪そうなんですwwこのお話を恐れ多くも書く事になりました!皆様が「つまり『俺はもう…』の下りがでるのを期待されているのが分かって、頑張らねば!と思ってます^_^; 
11巻、私も何度も何度も見ながら書いてます☆☆
そして、藤夏様のお話、西垣先生の入江君いじりをして下さるんですね(*^^)vワーイ!!すっごく楽しみです!!

まあち様
こんばんは♪嬉しいです!!初めのコメントもう一度書いて下さるなんて~~ありがとうございます♪♪
うふふ、わかります!多田先生がそう仰っていたのは、コミック10巻カバーの裏側のコメントです(^^)
それでも読者は見たくて堪らないわけで(笑)本当に少ないコマでしたが、あのセリフはそれだけに悶絶でした☆☆☆
台湾イタキス、観てないんですよ~。DVD借りようと思ってはいるのですが、DMMでは娘のプリキュアが只今優先順位1位になってます^_^;
お腹、ポニョなんですか!?それは頂けないなぁ(>_<)できるだけそこは見ないように、見ないように気をつけます^_^;
子供がいるとなかなかそういうシーンは観れないですよね~。早く寝て!って思っちゃいそう(笑)

まあち様

こんにちは♪
一度コメント消えてしまったのですね(><)もう一度書いてくださってありがとうございます!!うわぁ~ん、はじめのも読みたかったです・・・!
基本的には琴子目線で書かせてもらいますが、直樹の気持ちも引き出していけたらいいなぁと思います☆また読んでくださいね♪


繭様

こんにちは♪
大丈夫でしたか?琴子の気持ち伝わったみたいで良かった~!そして笑っちゃいました!!最終日まで、絶~対悶々としていましたよねww私も琴子を見つけたときの余裕の無い直樹好きなんですよ!!キュ~ンってしちゃいます。続きまたがんばって書きますねーー(^-^)





なおき&まーママ様

こんばんは♪お返事待ちでしたので、りきまる様のリクエストから始めさせて頂きました☆
脳内液晶…(笑)きっと元になるものよりも高性能に働いてくれているんでしょう^m^助かりますww(笑)
次、鍵かけちゃいます。ただ今度は雰囲気とかの小細工が出来ないのでどうなる事やら…。それでも、勿論あの言葉は必須!それだけは決定事項♪う~ん、下品にはならないように…そこだけは気を付けて頑張ります^_^;

そして、再度考えて下さったんですね!!こちらこそ素敵な案を色々と出して下さって嬉しいです!どれも捨てがたい!!多分全ていつかは描かせて頂くかと(*^_^*)
今のところは…多分パターン②でいかせて頂くかと思います♪
それから、なおき&まーママ様も初めてのキリバンだったのですね!?なんだか本当に恐縮ですwありがとうございますm(__)m
糖分過多と柿チョコしかまだお味が揃っていないワンパターンブログですが、そういう話を描くのが好きだからこうなっている訳で(笑)大丈夫です!バリバリ書かせて頂きます(^^)
類稀なる~の下りにぷぷッ(*^^)vなんと嬉しいお言葉!!ご期待に添えるよう頑張りま~す☆

りきまる様

こんばんは♪コメント頂けて嬉しいです~!
なんでもありとのお言葉に甘えて、始めっから書かせて頂く事にしました(*^_^*)
原作はぶっ飛ばしていますもんね。多田先生、初夜を描く事自体ちょっと抵抗がおありだったのじゃないかなぁなんて思います。そんなシーンの妄想は掻き立てられるものの、難しいです^_^;
なんとかご期待に添えていると思っていいのですよね?…すごく気弱ですorz
次は鍵を掛けていってみようとおもいます。
どうかお付き合い下さいね(*^_^*)


るんるん様

こんばんは♪
2人がホテルに戻る場面は蛇足?と迷いながら、私が描きたい!の一心で突き進みました(^^)良かったと言って下さって嬉しいです!
そして、入江君のシャワーを浴びている間の琴子の心理描写はこの中で一番考えながら書いたので、きちんと伝わっていた事にホッとしました。こちらこそありがとうございます。また付き合って下さいね(*^_^*)

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かやん様

こんばんは♪本日2回目のコメントありがとうございます!!
2人の初夜の後の語らいをというリクエストだったのですが、それを描くには前から書いた方が書きやすいかな…という私の都合をご了承頂いて始めたのですが、こんな事に(>_<)小細工の効かないシーンなので、不愉快に思われる方は…と注意書きをしたうえで続けさせて頂きます。…そうですね、次はそのシーン書くことになります。私もかやん様かやん様の意見に賛成ですので、なんとか琴子に幸せな思い出を用意出来ればいいと思います。

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