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wrap me! eat me!?

前記事で拍手に置いたラフ画に添えた私の一言に反応して「俺も希望!」「待ってます」などとお言葉残して下さりありがとうございました。

何もなかったら仕上げるつもりなかったので・・・嬉しかったです。仕上げさせて頂きました。
そしてちょっとしたSSもささっと書いてみました。

・・・・・・・・・・





「はい、これは私からお兄ちゃんに」

お義母さんがそう言って入江くんに差し出したのは、洒落感も何もない、某有名手芸用品店の紙袋だった。

「お義母さん、これってお義母さんから入江くんへのバレンタインのプレゼント・・・なんですよね?」

「ええ、そうよ~」

やや訝しい思いで訊ねるあたしに気付いているのかいないのか、ニッコリと笑って頷くお義母さん。
そんなあたし達の隣で入江くんは紙袋の取っ手をガバッと開いて中を確認する。
とその途端、眉間に深い皺が刻まれる。

「入江くん入江くん、何が入っていたの?」

あたしは入江くんを振り返って訊ねた。

「ねぇねぇ、出してみせて?」

入江くんの腕を少し揺らすようにして催促してみる。だって、どんなものが入っているのか気になるんだもん。

「マフラー?それともスヌード?あ、もしかしてニットキャップとか。お義母さん、お義父さんにもニットキャップ編んであげてたし・・・」

そう、今年はお義母さんはお義父さんにニットキャプを編んであげていた。
頭髪がちょっぴり寂しいお義父さんは冬は頭が寒くて仕方がないらしいから。
こうしてササッとリクエストを叶えてあげられるお義母さんってあたしの理想の妻像かもしれない。
あたしも入江くんが頭が薄くなる頃にはそれくらい編み物が上手になってるといいなぁ~。

「まぁまぁ、琴子ちゃんったら。お兄ちゃんの頭が剥げても愛情はこれっぽっちも変わらないのね♪」

「はい、勿論です!・・・ってあれ、あたし、もしかして今喋ってましたか・・・?」

「ええ。お兄ちゃんが剥げる頃には編み物が上達していたらいいって」

思わず青ざめるあたしに対し、臆面もなく頷き返してくるお義母さん。

「・・・剥げる頃には、とは言ってねーぞ」

とそこに不機嫌を露にした入江くんの声音が聞こえてきてあたしは「・・・ひっ!」と小さな悲鳴をあげた。

「い、入江くん、これはその、本当に剥げるとか思ってるわけじゃなくてね・・・?」

「どっちでもいいよ」

入江くんはフン、と鼻を鳴らし答えると紙袋を手にスタスタと歩き始めた。

「あ、ま、待って入江くん~~」

あたしはその後ろをパタパタと追いかける。

「ハッピーバレンタイン~~♪」

背後でお義母さんが上機嫌な声が聞こえたのでペコっと頭を下げるとリビングを後にした。










「・・・ねぇ、入江くん」

それから少しした後――。

あたしはベッドに腰掛けながら入江くんの背中に向って声を掛けた。

「なに?」机に向ったまま入江くんが返事をする。

「まだ勉強終わりそうにない?」

「ああ、いや・・・。もう終るとこ」

「あ・・・そう」

「もう眠いなら先に寝てくれてていいよ」

「う、ううん。大丈夫」

少しこっちを振り向いてくれた入江くんにあたしは慌てて首を振った。
本当は少し眠くなっていたけど、膝に開かれたままになっていた雑誌の頁をもう一度繰ってみる。
だって今日はバレンタインなんだもの。
チョコはもう既にあげたけれど、もっともっと入江くんに好きって伝えたい。
どう伝えたいのかって訊かれたらちょっと照れちゃうけれど――。


そうしてもうすっかり雑誌にも見飽きてしまった頃、入江くんが漸く椅子から立ち上がった。
少し身体を解すように腕を伸ばしながらこっちに向って歩いてくる。

「あ、入江くん。お疲れ様」

そう言うと「ああ」と答えあたしの隣にスッと腰を下ろした。

「えっと、肩でも揉もうか?」

「あぁ・・・じゃあ少し頼む」

「うんっ、任せて」

思いがけずもらえた入江くんの肯定の返事にあたしは二つ返事で頷くとベッドの上に上った。入江くんの後ろに膝をついて座ると肩を揉んであげる。

「・・・これくらいの強さで大丈夫?」

「――ん」

少し無防備な入江くんの声に思わずきゅ~~んとしてしまう。
ふふっ なんだかいい雰囲気じゃない~~っ。


「・・・あ」

そうして肩を揉み続けていると、不意に目の端にさっきの紙袋が目に入った。

「ねぇ入江くん、さっき聞きそびれたけど、お義母さんからもらったバレンタインのプレゼントってなんだったの?」

手を止めて入江くんの肩から身を乗り出すようにして訊ねてみる。
すると入江くんがまたもやムスッとした顔をした。

「・・・せっかく忘れてやってたのに」

「え?なに?」

入江くんの言葉が聞き取れず、あたしはさらに入江くんに体重をかけるように訊き返す。


「そんなに気になるのか?」

入江くんは盛大な溜息を一つ吐くとそう言ってあたしに顔を向けた。

綺麗な切れ長の瞳――。あたしは思わず引き込まれそうなりながらコクリと首を縦に振る。
すると入江くんはなんんだか微妙な表情になりながらもベッドの下に無造作に置かれたままになっていた紙袋に手を伸ばした。

「見てみろよ」

「あ・・・ありがとう」

差し出されるままにあたしはそれを受け取ると中を覗き込む。


「・・・なに?これ」

そしてあたしは思わず呟いてしまった。
本当に、そうとしか言いようがなかったのだ。

「・・・ったく、お袋の奴なにを考えてるんだろうな」

あたしのこの反応を予想していたのか、入江くんも肩を竦めると再び紙袋を手にし、無造作に逆さにした。

バサバサッ――
音をたてて出てきたのは幅が7センチくらい赤い包装用リボンテープが何個か。


これ・・・、合わせたら相当な長さになる。
一体お義母さん、どういうつもりでこれを入江くんにプレゼントしたんだろう・・・?

「ラッピングはご自分で、ってか」

「―え・・・?」

「酔狂な母親を持つ事になって、俺もお前も色々苦労するよな」

「あの・・・、全然話が見えないんですけど」

「これでお前をラッピングして食べろってことだろ」

「なるほど、あたしをラッピングして食べるのかぁ」

すごくナチュラルに答える入江くんにあたしはとりあえずその言葉を鸚鵡返ししてみる。




「・・・。」
「・・・。」



それからしばらくの沈黙――。



・・・漸くあたしは唐突に理解した――。


「・・・え、え~~~!!?」思わず大絶叫が出る。

「・・・おせーよ」

一方、再び盛大な溜息を吐きあたしを睨み見る入江くん。

「だ、だってだって」

赤いリボンだけでそんなの理解出来る訳がないじゃないっ!?

よく漫画とかで「プレゼントはあ・た・し」なんてネタは出てくるけど。
実際そういう意味合いの事は世の中で多く行なわれているんだろうけれど。
・・・あ、あたしも全く考えてなかった訳じゃないけれど・・・。


「・・・へぇ、お前もそんな風なコト考えてたんだ?」

と不意に笑気を帯びた入江くんの声が耳に入る。

「えっ?・・・あ、あたし、また思ってた事口に・・・?」

「懲りないよな、お前も」

「~~~っ/// で、でもそれはあの、・・・なんというか・・・」

恥ずかしくてあたしはもう入江くんの顔なんて見ていられない。
しどろもどろになっていい訳をしてみるけれど、まったく意味をなさない言葉の羅列ばかりになる。



「・・・じゃ、折角だからお袋の策略にのってやるか」

すると入江くんはそう言ってクスリと笑い立ち上がった。

「ほら、服脱げよ」

「え・・・え・・・でも」

「すげー可愛くラッピングしてやるから」

「・・・あ、うん・・・///」

すごく優しい瞳でそう促されて、あたしは魔法にかかったように立ち上がる。




入江くんはあたしの服を脱がせてくれると丁寧にあたしにリボンをかけてくれた。

「おい、動くなよ」

「だ、だってくすぐったい・・・」


「なぁ、思ったんだけどさ」

「ん・・・、なぁに?」

「こういう時、お前の凹凸のない身体って助かるかも」

「っ///!!い、入江くんのイジワル~~っ!!!」








程なくして――、あたしは入江くんの宣言通り綺麗にラッピングされてしまった。

「ちょっと・・・可愛いかも」鏡で見せてもらったあたしは思わず呟いてしまう。
恥ずかしいよりも何かがもう勝ってしまっているというか・・・。

「入江くん・・・、あたし、剥がされたくないっていったら怒る――?」



「―-そりゃ当然」

入江くんは少し間を開けた後、ニヤリとイジワルそうな笑顔を作った。
そしてあたしを抱き上げるとあっというまにベッドにさらっていってしまう。

「俺にはこれが一番のお菓子だから」

耳元で囁かれ顎をクイと持ち上げられ、あたしは自分の身体がすっかり甘いものに変化したような感覚に陥ったのだった――。



wrap me




というわけでこんな仕上がりとなりました。
お付き合い下さってありがとうございます。

イラストに「むしろこの続きを!」とも戴いたのですが・・・(笑)ありがとうございます。
それもご希望の方たくさん居ましたらそのうちやらせてもらうかもしれません^^

テーマ:二次創作
ジャンル:小説・文学

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comment

Re: みゆっち様

> ほんと、ママって素晴らしい(笑)
これが全てですよね~~(爆)

どうしてこのママから入江くんが?と思ってしまったりもしますが、ママの意図を素早く汲む入江くんはやはり紛れもない彼女の息子だと思ってしまったりもします(^m^)
ごちそうさま、ありがとうございます~。
入江くんもみゆっちさんもお腹いっぱいになったようで私も大満足です♪(え?)

Re: ぷりりん様

良かったです♪入れたんですね^^

いえいえ、わざわざご報告して下さりありがとうございました。
どうぞまた更新した際にはお付き合い下さいね♪

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Re: はじめまして

> ぷりりん様

はじめまして。この度はお手数をお掛けします。
ええ、そちらで合ってます。スマホでも確認しましたが、入れるので何が原因か、こちらでは分からず・・・。
解決にならなくて申し訳ありません。
いつも楽しみにして下さって嬉しいです。ありがとうございました。

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Re: こんにちは。

> みかちっちーな様

こんにちは。
お手数をお掛けします。
おかしいですね。仰っているので合ってるんですけど・・・。
当方も先程再確認しましたが、そちらで入る事出来ましたし、他の方からのアクセスもあります。
半角全角等の関係でしょうか。
解決になっていなくて申し訳ありません。

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拍手コメントありがとうございました

無記名様(02/16 ご投稿)

このたびは拍手コメントありがとうございました。
大変遅いお返事で申し訳ありません・・・!

まぁ!無記名様も「むしろこの続きを」派でいらっしゃいますか!?
そんな風に思って頂けて嬉しい限りです♪
お遊びで書いたお話でしたが、こういう軽いノリが私自身も好きなので^^一緒に楽しんで頂けて良かったです。

スライサーですが、ご経験されたことあるんですね~~。そうそう、めっちゃ痛いのは勿論、傷を見て怖さが倍増するんですよね!でもきちんと再生した皮膚に感動しました(笑)
お互いこれからは使用に注意しましょうね~~^^;

Re: kaotokuchan様

こちらにもコメント・拍手コメントとご丁寧にありがとうございました!
髪の質感が好きなんて仰って頂けて嬉しいです。実際色をつけていく作業で楽しい部分なんですよ^^

そうそう、7センチのリボンが複数です。こんなくらいか?と指で幅をイメージして決めました(笑)
紀子ママ(というか私w)の意図を瞬時に汲んでくれるのは勿論、見事に遂行してくれてしまう入江くんって本当に頼もしいです(←え)!

なるほど・・・左手がまだポッケの中に入ってるのはそういう意味なんですねww
いえ、はじめに拍手コメントを読ませて頂いた時、アホな私は入江くんがポジションの調整でもしているのかしら?と思ってしまったので・・・。
って・・・、いや、もうほんと、すみませんっ!!

しかし羞恥心より好奇心の旺盛な2人はきっと色々試すのでしょうね~。そして経験地UP☆素晴らしい!
リボン、この後どうするんでしょうね?
とりあえず良からぬ想像をしてしまった自分を殴っときます^^;

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Re: ねーさん様

無言の2人の間が絶妙と言って戴き嬉しいです^^
ナチュラルにとんでもない事を言ってのける入江くんも入江くんですが、違和感なく鸚鵡返しする琴子ちゃんも相当なツワモノですよねww
だからこの二人、相性いいのかもしれないですよね(^m^)

普段手にする事すらほぼないであろうリボンを上手に巻けるのはさすが入江くんですよね♪
もしかしたら包帯を巻く感覚とか?なんて思ったり(^m^)
兎にも角にも満足のいくアートになり満足したことでしょう(笑)

琴子ちゃんはそうですね。女の子的には可愛い自分を写真の一枚にも記念に残しておきたい心境が無きにしも非ずと思いますが、さすがに危険で記録としては残せないですよね(^^;)
ここはひとつ天才的記憶力の入江くんの頭脳のなかにだけ生きていてもらうことにしましょう♪
可愛いお話と思って頂けて嬉しかったです^^

そして続きを・・・と強く希望して下さってありがとうございます!
あはは、すくなくとも前記事の時点でのリクエストはねーさんさんだけでしたww
でもちらほらとお声頂いてるので、またチャレンジできたらしてみますね。
その前にBDとはしあげなくちゃと思っているので、どうしたものかというところですが・・・^^;

Re: たまち様

更新さっそく気付いて下さりありがとうございます♪

そうですよ~~もう皆様が予想されていたことでしょう(笑)やはり事の発端は紀子の悪巧みww
本当、琴子は思った事がそのまま言葉になっているから考えることさえダメなんですよね~。
しかもハ○発言はもってのほか!(≧m≦)

それでも不機嫌になった(実際は入江くんはほとんど気にしてなさそうですが^^)入江くんに一生懸命奉仕しようとする琴子ちゃんは入江くんでなくともかわいいと感じますよね♪
入江くんもなんだか素直に気持ちに甘えていい感じのところでしたが、そこでやはり目がいってしまうのであります(だって、そうしてくれないとこちらの都合が・・・笑)
あはは、リボンのみのプレゼントって紀子ママの考えってやはり凡人の斜め上をいってますよね!
その意図に瞬時に気付く入江くんも間違いなく同じ血をひいてます(爆)
綺麗にラッピング・・・普段のクールさなんかどこへやら、どの口がそんな事をいうのでしょうかww
そして有言実行で仕上げる手さばきは見事としか言いようがありませんっ。

って・・・、そういえば琴子ちゃん、よく明るい場所でまっぱになるの了承しましたね・・・^^;
真夜中に1時間も掛からず一気に書いたのでそのあたり私も考えが回ってなかったというか。すみません(苦笑)
そうですね、是非それも入江くんの腕と思っていてください。よろしくお願いします☆

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