::両手に入江くん。
こんにちは!
GWあっという間に終わりましたね~。期間中は更新なくてご訪問くださった皆様には申し訳ありませんでした!
もうワードも開かずペンタブも持たず、ただただのほほんと過ごさせて頂きました^^;
これから!また頑張りますので宜しくお願いしますm(_ _)m


さて、それでは今回はちょっとリハビリを兼ねてイラストと短いお話を。
イラストとお話は特に関係ありませんが、イラストを書いていてふと思い浮かんだネタです。
タイトル、テキトーすぎてすみません~~。









・・・・・・・・・・・



「ったく付き合ってられないな!もう俺は知らないぞ。それくらいは自力でなんとかしろ!」

入江くんはそう言って立ち上がると、くるりとあたしに背を向けて部屋から出て行った。
バタンと大きな音を立ててしまるドアには入江くんの怒りが如実にこめられている。
あたしの目の前には何も書き込まれず真っ白なままの問題集。
看護科編入の為に先週入江くんに見立ててもらって買ったものだ――。

「だってぇ・・・大学に入ってからもうすっかりこんな勉強なんてしてなかったんだもん」

あたしは唇を尖らせてひとりごちた。そう、大学に入学してからこの4年間、文学部日本文学科に在籍していたあたしに理数系の勉強はまるで無縁だった。
でもこの度落第が決定した事を機に本気で将来の事を考え、入江くんの役に少しでも立てるように看護師になる事を決意したんだ。
そうなると苦手な分野にもう一度トライしなくちゃならないのは必至。
(じゃあ、文系は得意なのかという質問はしてはいけない)
先ずは第一関門、編入試験突破に向けてあたしはこのところ猛勉強の日々。

とはいえ、やる気と行動は必ずしも比例するものではなくて・・・。
問題集をこなそうと机に向うのだけれど、あたしの手は止まったままピクリとも動かない。
思い出したのは問題を解くための公式などではなく、分からない所さえ分からないという情けない感覚。
う~んう~んと唸っているうちに時間は刻々と過ぎ、あたしの頭がコクコクと動き出す。
しまいには机に突っ伏してそのまま意識が途切れ・・・。

そうして1週間が過ぎ、入江くんがどれ位勉強が進んだかと見てくれた今、こうして呆れられたわけだ。
うん、自分でも本当に情けないよ。
自分の勉強もしなくちゃならないのに時間割いてくれてるんだもん。
もっと頑張らなきゃいけないよね。

でも入江くん、もう少し優しく教えてくれたっていいのになぁとも思うの。
例えば忘れてた公式を教えてくれる時も『教えたことあるだろ!』って怒鳴るんじゃなくて、『ほら、X= ・・・~ 教えた事あるぞ。思い出せるか?』ってやさしくヒントをくれるとか。
思い出せたら頭を撫でてくれるの。
『いいぞ琴子。やれば出来るじゃん』
そう言っておでこに軽くキッスしてくれたりして。きゃっ!想像しただけで顔がにやけちゃう!

「・・・ああ、優しい入江くんのコピーロボットとかあったらいいのになぁ・・・・・」

現実逃避したあたしはふと気付くとそんな言葉を漏らしていた。
捗らない問題集を机の奥に押しやって頭を突っ伏す。目を瞑って少し空想の世界に浸ってみる。


「琴子、どこが分からない?」
「えっと、もう何もかもが」
「まったく、困った子だなぁ、お前は」
「やん!」


本当に軽くだけどおでこを弾かれてあたしは小さな悲鳴をあげる。
でも入江くんがすぐに微笑って撫でてくれるから全然平気。
優しい入江くんの勉強を教える上手さはそれはもう素晴らしくて、懇切丁寧な解説にあたしは次第に問題をこなせるようになるの。

「・・・よって答えは○○・・・」
「正解だ。さすが俺の琴子」
「入江くん・・・」
「これはご褒美」


そして次はほっぺにチュッてしてくれた。やぁ~~ん、優しい入江くんコピーロボット、最高!!
もう、厳しい入江くんじゃなくてこんな入江くんとずっと過ごせたら素敵なのになぁ。

「俺には甘えたいだけ甘えていいよ」

きゅ~~ん・・・!
もうもう、その甘い声、ほんとにやばい!
こんな入江くんならあたし、もう看護師目指すのやめて、家で入江くんの疲れを癒すスーパー奥さん(←?)になってもいいっ。

「じゃあ今度は俺が甘えてもいい・・・?」
「入江くんったら・・・///」


入江くんがあたしの顎を少し上に向けさせてくる。
ひとつの予感にあたしは目を瞑った。



――でも、でも・・・。





これじゃなんだかいけない気がする。
あたしは何の為に看護科に行こうって決めたの?
入江くんの役に立ちたいからでしょ?
入江くんにつりあうあたしになりたいからでしょ?



「やっぱりダメーーーーっ!!厳しくてもいい、怒られてもいいからあたし頑張るから~~~っ!!」



・・・。
・・・・・。


「・・・・・・っっ!?」

ハッと目を開けたあたしはがばっと起き上がると辺りを見回した。

「・・・ん?あ、やだヨダレ・・・」

慌てて口元を拭う。どうやら一瞬の間にうたた寝して夢まで見ていたようだ。
まったく我ながら呆れてものも言えない。
だけど――、あたしは押しやっていた問題集を手前に引き戻すと姿勢を正し、もう一度それに向ったのだった。







「・・・・ふーん、少しは進んだじゃん」

集中しているとふと目の前に少し影が出来、入江くんの声が聞こえてきた。

「― 入江くん!」
「そう、ここはこの公式を使うんだよ。でも計算間違ってる」
「あっ、うそっ!?」
「せっかく分かってんのに勿体無いぞ。落ち着いてもう一回やり直してみな」
「うん。分かった」

入江くんに指摘された箇所をあたしはもう一度解き直しにかかる。
数分後、再度出した答えに入江くんはフッと笑むとあたしを見た。

「よし、正解。じゃあ今度はこっちやってみるといい。少し応用になるけど出来るはずだ」
「はいっ」

あたしは小学生よろしく元気な声で返事し、また問題に取り掛かった。
入江くんが言ったようにやはり少し難しい。
すると入江くんが本棚に向かい、とあるテキストを取り出してきた。
それを開きあたしの前に置く。コツコツ、とシャーペンである箇所を指す。

「あ、そうか・・・!」
そこには昔、入江くんがあたしに教えてくれて、あたしが書き込んだ文字があった。
当時の記憶が俄かに蘇る。

「出来た・・・!出来たよ、入江くん!」
「バーカ、はしゃぎすぎ」
「だって~~嬉しいんだもん~~」
「はいはい、分かった」

入江くんは苦笑いしつつもあたしの頭をポンポンとしてくれた。

「・・・あ・・・」
「なんだよ?」
「入江くんって、むやみに厳しいだけじゃなかったんだね。ちゃんと優しい」
「・・・は?なにそれ」
「やっぱり入江くんは一人でいいね。コピーロボットなんていらないよ」
「・・・。よく分かんねーけど、確かに俺は俺だけでいいかな」

入江くんは怪訝な顔をしていたけれど、最後にはなにやら可笑しそうにクスッと笑いながらそう応えてくれたのだった。

「・・・相手が自分でもなんかおもしろくねーもんな」
「え・・・?どういう意味?」
「さぁ、自分で考えれば?」

頭を捻ると掠めるように短いキッスをされる。

「・・・。少し分かったような気がする・・・」
「そう?だったらもう少し頑張れるな」

少しうっとりしたあたしに入江くんは意地悪く笑うと再びあたしの隣に座り、問題の解説を始めてくれたのだった―。




******************



はい!というわけでお話はこれにて終了です^^
そしてこれを書いたきっかけになったイラストがこちら。






両手に入江くん!な絵を描いていたのでした(^m^)
実は「もしも入江くんが双子だったら?」とかそんなネタも考えていたのですが、今回はとりあえずあっさりと琴子の妄想夢ってことで(笑)


次は密恋、頑張りますね!
入江くんに「いつまでこのままにさせる気だ!?」って怒られそうww

14巻スキマ  コメント(7)  △ page top


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::Re: なおたん様
ありがとうございます^^
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::Re:みゆっち様
そうですよね、両手に入江くんはゴージャス!w
過呼吸どころか平然とした顔の琴子ちゃん、なにげにすごいかも~^^
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::拍手コメントありがとうございました
>ちょこましゅまろ様

イラスト素敵すぎるなんてありがとうございます!
良かったらどうぞお持ち帰り下さいね♪(え、それはいらない?笑)
両手に入江くん、妄想広がりますよね~(^m^)
共感して頂けて良かったです。
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::Re: キリ番?
>ねーさん様

キリ番・・・ですかね?(笑)ご報告いつもご丁寧にありがとうございます^^
入江くんが二人だと冷房要らず。この一文を読んで真っ先に「汗をかいて身体を冷やす」と思った私はアホです。すみません^^;
なるほど、お互いを牽制しあうという意味ですか~。確かにどっちも譲らなさそうですもんね。
天使と悪魔(笑)むしろ悪魔と悪魔かもしれませんよ~!
イラストも注視して頂きありがとうございます。紺色さんwwそうですね。こちらの方がやや密着してるので腰抱いてるかもしれませんね^^(深く考えず描いてました)
琴子ちゃんは大人っぽい以前に誰これクオリティですみません^^;
服はただ単純に私が今オールインワンが欲しいと思ってるので着せてしまいました(笑)
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